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ベジファーストはもう古い?意味ない?食べる順番は?最新研究で明らかになった「究極のルール」を紹介

公開日: 2026年03月04日
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「食事は野菜から食べるのが正解」というベジファーストの習慣。健康やダイエットの定番として定着してきましたが、最近では「ベジファーストは意味がない」という言葉を耳にすることもあり、不安を感じている方も多いのではないでしょうか。

しかし、それは「効果が否定された」ということではありません。本記事では、知られざるベジファーストの真実と、さらに効果的な「新しい食べる順番」について解説します。

医師紹介

2008年 大分大学医学部卒業、臨床研修修了後、糖尿病・内分泌内科を専門に病院勤務を行い、現在は福岡ハートネット病院に勤務。日本内科学会認定 内科医、日本内分泌学会 認定内分泌代謝科専門医、日本糖尿病学会認定 糖尿病専門医。

ベジファーストが広く提唱されていた理由

ベジファーストがこれほどまでに推奨されてきた最大の理由は、野菜に含まれる「食物繊維」の働きにあります。

野菜、キノコ、海藻類に含まれる食物繊維を先に摂取すると、それが胃腸の中でゲル状の「クッション」のような役割を果たします 。このクッションが、後から入ってくる炭水化物(糖質)の消化・吸収を物理的に遅らせ、食後の「血糖値スパイク」を抑制してくれると考えられています。

また、野菜を先にしっかり噛んで食べることで、満腹中枢が刺激され、炭水化物の食べ過ぎを防ぐという行動学的なメリットも支持されてきました 。

ベジファーストって意味ないって本当?

「ベジファーストは意味がない」と言われるようになった背景には、主に2つの理由があります。

1つ目は、公式ガイドラインからの記述の削除です。厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、ベジファーストへの特定の推奨が削除されました 。

これは効果を否定したわけではなく、「順番を変えるだけで痩せる」といった過度な期待(誤認)を防ぐため、あるいは長期的な疾患予防を示すデータがまだ十分ではない、という科学的に厳密な判断によるものです 。

2つ目は、やり方が不十分なケースが多いことです。

  1. 野菜の量が少なすぎる: 例えばレタス数枚程度のサラダでは、血糖値を抑えるための食物繊維量が足りず、効果が確認できません(質の重要性)
  2. 時間差がない: 野菜を一口食べてすぐに白米を口にすると、胃の中で混ざってしまい、炭水化物の吸収抑制効果が発揮されにくくなります。理想的には5分〜15分程度の時間差が必要とされています (時間差の重要性)

つまり、ベジファーストの「ただ形だけ野菜から食べる」だけでは期待した効果が得られない場合がある、というのが「意味ない」の真相です

最近のトレンドはプロテインファースト

最近のトレンドはプロテインファースト
野菜よりも先に「プロテイン」を摂るのがおすすめ!

ベジファーストを補完し、さらに代謝をサポートする手法として注目されているのが、肉や魚などのタンパク質を先に摂る「プロテインファースト」です。

タンパク質が炭水化物より先に小腸に到達すると、消化管ホルモンである「GLP-1」の分泌が促されます 。

このホルモンには以下の強力なメリットがあります。

  1. 胃の動きをゆっくりにする: 食べたものが胃から腸へ送られるスピードを遅らせ、糖の吸収を劇的に緩やかにします
  2. インスリン分泌を促す: 血糖値を下げるインスリンの働きをサポートします
  3. 満腹感を高める: 脳に「お腹がいっぱい」という信号を送ることで、食欲を自然に抑えてくれます

カーボラストは必須、糖化を防ぐ実践的ハック!

血糖値コントロール、そしてお肌や血管などの老化につながる「糖化」を防ぐための究極のルールは、「カーボラスト(炭水化物を最後にする)」です。

炭水化物を最後に回すだけで、インスリンの分泌量が適正化され、体内の過剰な糖がタンパク質と結びついて起こる「糖化現象(AGEsの生成)」を抑制できます 。

さらに健康を加速させる、実践的なハックをご紹介します。

  • 「酸」の力を借りる: 食事の前に大さじ1杯の「酢」を飲んだり、料理にレモンを絞ったりすることで、糖の吸収スピードを抑えるのを助けてくれます
  • ネバネバ食品をプラス: 納豆やオクラなどのネバネバ成分(水溶性食物繊維)は、より糖化のブロック効果を発揮します
  • 食後15分~60分以内の軽い運動: 食後すぐに足踏みや散歩をするだけで、血中の糖が筋肉で消費され、お肌を老けさせるAGEsの蓄積を食い止めることができます

まとめ

十分な野菜(食物繊維)でクッションを作る、もしくはタンパク質で代謝ホルモンを味方につけ、最後に炭水化物を楽しむ。できれば各項目ごとに5~15分の時間差をつける。

ベジファーストもしくはプロテインファースト、そしてカーボラスト。

この「食べる順番」の意識と、酢や食後の軽い運動といった「小さな工夫」の積み重ねが、数年後のあなたのお肌や健康を大きく変えてくれます。

【参考文献】

https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC10005673

https://e-cnr.org/journal/view.php?number=403

https://diabetesjournals.org/care/article/48/2/e15/157633/Carbohydrates-Last-Food-Order-Improves-Time-in


編集:病院なび MediQA編集部

※記事の内容は記載当時の情報であり、現在と異なる場合があります。