病院・薬局検索の病院なび

「ビタミンD」が不足するとどうなる?最近なんだか転びやすい…もしかして原因はビタミンD不足かも!?【医師解説】

公開日: 2026年04月18日
アイキャッチ画像
人体は、さまざまな栄養素によってバランスよく保たれています。そのため、特定の栄養素が不足すると、思いがけない不調として現れることもあります。なかでもビタミンDは、骨や筋肉、さらには免疫の働きにも関わる重要な栄養素です。では、ビタミンDが足りないと体にどのような変化が起こるのでしょうか。役割や不足のサイン、効率的な摂り方について、まえだ整形外科リウマチクリニックの前田 俊恒院長に解説してもらいます。

医師紹介

前田 俊恒の画像
前田 俊恒院長
医学博士
整形外科専門医
リウマチ専門医
リハビリテーション科専門医

肩こり・腰痛・関節痛などの慢性疼痛から、関節リウマチ、骨粗鬆症、スポーツ障害まで幅広く診療。日常生活に根ざした運動指導・セルフケアの啓発にも力を入れている。肩や膝、腰の痛みなど日常の体の不調や身近な健康情報についても、医学的根拠に基づいた分かりやすい解説を行っている。

ビタミンDは人体に対してどのような役割があるのでしょうか?

ビタミンDは、体にとってとても大切な役割を持つ栄養素で、とくに「骨を強くする」ために欠かせません。食事からとったカルシウムを体にしっかり取り込むのを助け、骨や歯を丈夫に保つ働きをしています。

また、ビタミンDは筋肉の働きにも関係しており、体をスムーズに動かすためにも重要です。さらに、体の免疫力(病気から守る力)を整えたりする役割もあり、風邪などの感染症にかかりにくさに影響する可能性があります。

もうひとつの特徴は、日光を浴びることで体の中でも作られることです。そのため、外に出る機会が少ない人は不足しやすい栄養素でもあります。

ビタミンDが不足すると、人体のどのような悪影響があるのでしょうか?

ビタミンDが不足すると、カルシウムの吸収がうまくいかなくなり、骨が弱くなってしまいます。

その結果、子どもでは骨の成長に影響が出る「くる病」、大人では骨がやわらかくなる「骨軟化症」や、骨がもろくなる「骨粗しょう症」につながることがあります。

また、筋肉にも影響するため、力が入りにくくなったり、転びやすくなったりすることもあります。とくに高齢の方では、骨折のリスクが高くなるため注意が必要です。

さらに、免疫の働きにも関係しているため、ビタミンDが不足すると風邪などの感染症にかかりやすくなる可能性もあります。

自身がビタミンD不足かどうかを知るためのサインがあれば教えてください。

ビタミンD不足は、はっきりとした症状が出にくく、自分では気づきにくいのが特徴です。

ただし、

  • なんとなく疲れやすい
  • 筋力が落ちたと感じる
  • よく転びそうになる
  • 骨や関節が痛む

といった変化がある場合は、ビタミンD不足が関係していることもあります。

また、普段あまり外に出ない方や、日焼け対策をしっかりしている方、高齢の方は不足しやすい傾向があります。正確に知るには血液検査が必要ですが、気になる場合は医療機関で相談すると安心です。

ビタミンDを効率的に摂取する方法について教えてください

ビタミンDを効率よく摂るためには、「食事」と「日光」の両方を意識することが大切です。

食事では、サケやサンマ、イワシなどの魚、きのこ類(とくに干ししいたけ)に多く含まれています。これらを日常の食事に取り入れるとよいでしょう。

また、日光を浴びることで体の中でもビタミンDが作られます。季節や環境にもよりますが、1日15〜30分ほどを目安として、無理のない範囲で外に出て日光に当たる習慣をつけることがポイントです。

さらに、カルシウムと一緒に摂ることで骨の健康により効果的です。毎日の生活の中で無理なく続けることが大切です。

関連記事

※記事の内容は記載当時の情報であり、現在と異なる場合があります。