5月4日は「ゴーシェ病の日」――希少難病を知るきっかけに

今日は5月4日、こんな日です。
目次
今日は何の日?
5月4日は「ゴーシェ病の日」です。国内での患者数は約150人とされる、遺伝性疾患「ゴーシェ病」について、広く知ってもらうことを目的に制定された日です。
一般社団法人・日本記念日協会によって認定・登録されています。
なぜ5月4日なの?
この日を制定したのは、患者や家族が集まる支援団体「日本ゴーシェ病の会」です。
5月4日が選ばれたのには、2つの理由があります。ひとつは、「ゴ(5)ーシ(4)ェ」という語呂合わせ。もうひとつは、現在の「日本ゴーシェ病の会」として新たな活動をスタートさせた日が、2015年5月4日だったことです。
この会の歴史は長く、前身の「ゴーシェ病の会」として活動を始めたのは1986年のこと。患者家族わずか2組が集まることから出発し、30年以上にわたって支援を続けてきました。2015年の改名・再出発のきっかけは、立ち上げ当初からの目標のひとつだった「酵素補充療法の国内承認」が達成されたこと。次の目標として、神経症状を改善する治療薬がないといった新たな課題の解決に向けて、活動を再スタートさせました。
なお、国際的には10月1日が「世界ゴーシェ病の日」とされており、日本ゴーシェ病の会も日本を代表して世界に向けた啓発活動に参加しています。
ゴーシェ病って、どんな病気?
ゴーシェ病は、1882年にフランスの医師フィリップ・ゴーシェによって初めて発見され、その名が付けられた疾患です。
病気の原因は、「GBA1」という遺伝子の変異にあるとされています。私たちの細胞の中には「ライソゾーム」と呼ばれる、いわば細胞内のゴミ処理場のような小器官があります。そこで働くはずの酵素がうまく機能しなくなると、本来なら分解・排出されるはずの「グルコセレブロシド」という物質が細胞内に溜まり続けます。この蓄積が、全身にさまざまな症状を引き起こします。このような仕組みで起きる病気をまとめて「ライソゾーム病」と呼び、ゴーシェ病はその一種です。
症状としては、肝臓や脾臓の腫れ、貧血や血小板減少などの血液の異常、骨の痛みや骨折しやすくなる骨症状などが挙げられます。さらに病型によっては神経症状も現れます。
病型はI型・II型・III型に分けられており、特にII型(急性神経型)は重篤で、乳児期に発症すると数年以内に亡くなってしまうケースも少なくありません。
国内の患者数は150人程度とされており、「難病」「希少疾患」に分類される病気です。
私たちができることは?
ゴーシェ病は患者数が非常に少ないため、社会全体での認知度はまだ高くありません。病気の実態を周囲に理解してもらうことが難しく、患者や家族が孤立しやすい現状があります。
また、希少疾患であるがゆえに、居住地域によっては専門医が近くにいないケースもあります。適切な診断や治療にたどり着くまでに時間がかかることも、患者や家族にとって大きな負担となっているでしょう。
こうした背景から、日本ゴーシェ病の会は「患者数が少ないからこそ、ともに支え合っていきたい」という思いのもと、疾患啓発や患者・家族への支援活動を続けています。
私たちにできることは、まずゴーシェ病を「知る」ことかもしれません。「知る」ことは支えることの第一歩だからです。
「ゴーシェ病の日」をきっかけに、ゴーシェ病という病気の存在を心のどこかに留められたら、それだけでも意味があることではないでしょうか。
なお、日本ゴーシェ病の会には家族・患者でなくても年会費3,000円で賛助会員になることができます。一口1,000円の寄付も受け付けているので、同会のホームページなどを見て、会の目的に賛同したい人は一度検討してみてはいかがでしょうか。
まとめ
5月4日の「ゴーシェ病の日」は、国内150人程度とされるきわめてまれな遺伝性疾患・ゴーシェ病への理解を広げるために制定された日です。
原因となる酵素の異常や、肝脾腫・骨症状・神経症状といった多様な症状、そして治療法の限界と研究の現状を知ることは、希少難病と向き合う人々への想像力を育てることにつながります。誰もが一度は耳にしたことのある病気でなくとも、そこに生きている人がいる。この日が、そのことに気づくきっかけになれば幸いです。
<参考URL>
https://www.gaucherjapan.com/
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000016.000078951.html
https://gaucherjapan.jimdoweb.com/%E4%BC%9A%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6/
https://genetics.qlife.jp/articles/2020-07-28/
※記事の内容は記載当時の情報であり、現在と異なる場合があります。
