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夜間に2回以上起きたら要注意?「夜間頻尿」の仕組みと隠れた病気の可能性とは

公開日: 2026年02月24日
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夜中に何度もトイレで目が覚める――それは年齢のせいとあきらめていませんか。「夜間頻尿」は加齢だけでなく、生活習慣や睡眠の質、さらには糖尿病や心臓・腎臓の病気、睡眠時無呼吸症候群などが関係していることもあります。回数そのものより大切なのは、眠りが妨げられ生活に支障が出ていないかどうかです。

夜間頻尿の原因や受診の目安、日常でできる対策についてなかざわ腎泌尿器科クリニックの中澤 佑介院長に解説してもらいました。

医師紹介

医療法人なかざわクリニック 理事長/なかざわ腎泌尿器科クリニック 院長
金沢医科大学医学部医学科卒業。「患者さんに近い立場で専門的医療を提供したい」という思いで2021年、なかざわ腎泌尿器科クリニックを開設。2024年9月、JR金沢駅前に金沢駅前内科・糖尿病クリニックを開院。

「夜間頻尿」はどのような仕組みで起こるのでしょうか?

夜間頻尿とは、夜に寝ている間、トイレに行くために1回以上起きる状態をいいます。ただし大切なのは回数そのものよりも「そのせいで眠りが妨げられ、生活に支障が出ているかどうか」です。

 

夜間頻尿の原因は大きく3つに分けられます。ひとつ目は夜間に作られる尿の量が多いこと。ふたつ目は膀胱に尿を十分ためられないこと。3つ目は眠りが浅く何度も目が覚めることです。

 

これらは重なっている場合も多く、一般的には夜2回以上トイレに行くために眠りが妨げられ、つらい場合に治療を考えることが多いとされています。

夜間頻尿は若い人でもなりますか?また、 なりやすい人の特徴を教えてください

夜間頻尿は年齢とともに増えやすい症状ですが、若い方でも珍しくありません。

 

加齢では膀胱の働きの変化やホルモン分泌の変化、睡眠の質の低下などが影響します。一方、若い人では生活習慣や睡眠不足、ストレス、糖尿病などの内科的な病気が関係することがあります。

 

また、いびきが強い「睡眠時無呼吸症候群」も原因のひとつです。夕方以降に水分を多く摂る習慣、アルコールやカフェインの摂取、塩分の多い食事、足のむくみがある人もなりやすい傾向があります。

日中の過ごし方や夕方以降の行動は夜間頻尿に影響しますか?

日中や夕方の過ごし方は、夜間頻尿に大きく影響します。夕方以降に水分を多く摂ると、夜間の尿量は増えやすくなります。とくにアルコールやカフェインは尿を増やすだけでなく、眠りを浅くする作用もあります。

 

また、塩分の多い食事はのどの渇きを強め、水分摂取量を増やす原因になります。さらに、長時間立ったり座ったりしていると足に水分がたまり、寝たときにそれが体に戻って尿として出やすくなります。

 

夕方の軽い運動や足を上げて休むことは対策として有効な場合があります。

夜間頻尿は治療できますか?また、予防はできますか?

夜間頻尿は原因に応じた対策を行えば改善が期待できる症状です。まずは夜間の尿量が多いのか、膀胱の働きに問題があるのか、睡眠の質が関係しているのかを見極めることが大切です。

予防としては、夕方以降の水分を控えめにする、アルコールやカフェインの時間を調整する、塩分を減らす、足のむくみ対策をするなどが基本になります。

糖尿病や心臓・腎臓の病気、睡眠時無呼吸症候群がある場合は、その治療によって夜間頻尿が改善することもあります。必要に応じて薬を使うこともありますが、医師の管理のもとで行います。

夜間頻尿が重大な病気につながることはありますか?

夜間頻尿そのものが重大な病気へ進行するわけではありませんが、背景に病気が隠れていることがあります。

たとえば心臓や腎臓の病気、糖尿病、睡眠時無呼吸症候群などが関係している場合があります。そのため、回数が急に増える、日中の強い眠気や息切れ、足のむくみ、強い口の渇き、体重減少、血尿や排尿時の痛みなどを伴う場合は医療機関での相談が勧められます。

また、夜間に何度も起きることで睡眠不足になり、特に高齢の方では転倒のリスクが高まる点にも注意が必要です。

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※本記事は特定の病気・症状について一般的な医学情報を解説したものであり、個々の症状や状態に対する診断・治療を保証するものではありません。症状の現れ方・原因・経過には個人差があり、記事内容がすべての方に当てはまるとは限りません。また、本記事の内容は公開日時点の医学知識をもとに作成していますが、ガイドライン・診療方針は変更になる場合があります。