薬は水とお湯、どっちがいい? ジュースやコーヒー、お茶で飲んでも大丈夫なの?

水以外の飲み物で服用しても大きな問題がない薬は多いです。一方で、なかには飲み物の種類や水の量まで細かく定められている薬もあります。知らぬ間に薬の効果や副作用に影響していた、ということがあるかもしれません。
この記事では、薬を飲むときに水やぬるま湯がすすめられる理由と、水以外の飲み物で気を付けたいポイントについてご紹介します。
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総合病院で薬剤師として働きながら、正しい医療情報の発信のため医療ライターとしても活動中。子どもから高齢者まで、さまざまな患者と接してきた経験を活かし、どんな人が読んでもわかりやすい文章を心がけている。
目次
薬は水やぬるま湯で飲むのがおすすめ、お湯はNGのケースも
薬は基本的に、水またはぬるま湯で飲むことを前提として、安全に効果が発揮されるよう考えられています。そのため、水で服用するのがもっとも安心です。冷たい水が苦手な方や胃腸への刺激が気になる方は、ぬるま湯を選ぶとよいでしょう。
一方で、熱すぎるお湯は避けた方がよい薬もあります。水に溶かしてから服用する薬などでは、調製方法が決められているものもあるためです。
【お湯を避けた方がよい薬の例】
・モビコール
水で溶かして使用する下剤です。お湯で溶かすと、成分の匂いを感じやすくなったり、成分の一部が分解されたりする可能性があります。冷たい水が苦手な方は、熱いお湯ではなく、30〜40℃程度までのぬるま湯で薬を飲むようにしましょう。
また、多くの薬では、お茶で服用しても大きな問題はありません。
飲むときの水の量が決まっている薬もある
薬を飲むとき、「どれくらいの水で飲めばよいのか?」と疑問に思う方もいるかもしれません。
基本的に、薬を服用するときに必要な水の量に、厳密な決まりはありません。ただし、薬が食道に残ってしまうのを防ぎ、しっかり胃まで流し込むために、コップ1杯程度(約180~200mL)の水で飲むことがすすめられています。
「ひと口だけ」で飲むのではなく、十分な量の水で飲みましょう。
一方で、薬の種類によっては、水の量が定められているものもあります。
【水の量に注意が必要な薬の例】
・リベルサス錠(成分名:セマグルチド)
糖尿病の治療薬です。薬の効果が低下してしまうため、120ml以下の少量の水で飲まなければなりません。
・各種ビスホスホネート系製剤
骨粗鬆症の治療薬の1つです。喉や食道で薬の成分が溶け出してしまうと炎症を起こすことがあるため、約180mlの多めの水で飲む必要があります。
水以外の飲み物で飲むときに注意したいこと

水以外の飲み物でも、効果に影響のない薬は多くあります。ですが、飲み物と薬の組み合わせによっては注意が必要です。代表例を3つご紹介します。
・カフェインを含む飲み物
コーヒーや紅茶、緑茶、エナジードリンクなど、カフェインを多く含む飲み物にも注意が必要です。市販されている風邪薬や頭痛薬の一部にはカフェインが含まれており、飲み物からもカフェインを摂ることで、動悸や不眠などの副作用が現れやすくなることがあります。不眠、動悸、不整脈などが気になる方や、カフェインを控えるよう指示されている方は、医師や薬剤師に確認しましょう。
・グレープフルーツジュース
薬との飲み合わせが悪い代表例として、よく知られています。グレープフルーツに含まれる成分が、薬の分解を妨げて、薬が効きすぎてしまうことがあるためです。
高血圧や脂質異常症の薬、免疫抑制剤などの薬の一部には、グレープフルーツジュースによって効果に影響を受けるものがあります。グレープフルーツとの併用を避けるよう説明を受けた場合は、ジュースだけでなく果実そのものも避けましょう。影響が数日間続くこともあるため、薬を飲んでいる間はグレープフルーツジュースを避ける必要があります。
・牛乳
牛乳で薬を飲むのは注意が必要です。抗菌薬、骨粗鬆症治療薬、甲状腺ホルモン薬、下剤などの一部の薬では、牛乳に含まれるカルシウムと薬が結び付くなどの理由で、薬の効果が弱くなってしまうことがあります。牛乳によって影響を受ける薬は、比較的多いです。牛乳を飲む習慣のある方は、薬との飲み合わせに問題はないか、薬を飲むタイミングとどのくらい時間をあければよいかなど、薬剤師に確認しましょう。
薬は「水で飲む」を習慣にしよう
薬は、水やぬるま湯で服用するのがもっとも安心です。とくに、グレープフルーツジュースやカフェイン含有飲料、牛乳などは、薬の効果に影響してしまうことがあり、注意しなければなりません。
迷ったら、水で服用しましょう。水以外でも問題ないケースはありますが、薬によって飲み方が定められている場合があります。正確な情報を知りたい場合は、薬剤師や医師に確認をしてください。
<参考文献>
・モビコールの溶かし方. EAファーマ株式会社
・Q2 グレープフルーツジュースを避けるべきくすりがあるそうですが、どんなくすりですか。独立行政法人 医薬品医療機器総合機構
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※記事の内容は記載当時の情報であり、現在と異なる場合があります。
