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44歳と60歳が老化の加速ポイント?最新研究で判明した老化のタイミング&今からできる備えを紐解く

公開日: 2026年10月13日
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「最近以前より疲れやすくなった」「急に年を取った気がする」と感じたときに、「44歳と60歳で老化が加速する」と聞くと、不安になる方もいるのではないでしょうか。

本記事では、話題になった研究の内容と知っておきたい注意点、今日からできる健康づくりを医師の視点からわかりやすく解説します。

医師紹介

2008年 医学部卒業、臨床研修修了後、糖尿病・内分泌内科を専門に病院勤務を行い、現在は地域の中核病院に勤務。日本内科学会認定 内科医、日本内分泌学会 認定内分泌代謝科専門医、日本糖尿病学会認定 糖尿病専門医。

44歳と60歳が老化の加速ポイントとは?かんたん論文解説

2024年に発表された研究では、25〜75歳の108人から血液などを繰り返し採取し、たんぱく質や代謝に関わる物質、腸内細菌などを調べました。その結果、年齢に沿って一定のペースで変化するのではなく、44歳前後と60歳前後で多くの変化が集中したと報告しています。

40代半ばでは、脂質やアルコール、カフェインの代謝に関わる変化が、60歳前後では、糖質の代謝、免疫の調節、腎機能に関わる変化が目立ちました。また、心血管疾患や皮膚・筋肉に関連する変化は、両方の時期にみられたとされています。

ただし、これは主に体内の成分の変化を調べた研究です。「44歳になると急にしわが増える」「60歳になると腎臓病になる」と確認したわけではありません。「誰もが44歳と60歳で急激に老化する」 というわけではないのでそこは注意ください。

加速ポイントが訪れる前にやっておきたいこと

今回の研究は、特定の対策で老化を防げるかを試したものではありません。

年齢の数字に合わせた特別な対策より、健康づくりに役立つ習慣を整えることから始めましょう。

運動は、歩く時間を増やすことに加え、週2〜3日の筋トレを取り入れるのが目安です。

最初から頑張りすぎず、通勤や買い物で少し遠回りする、自宅で無理のないスクワットを行うなど、続けやすい方法を選びましょう。

食事は、主食・主菜・副菜をそろえることが基本です。「麺だけ」の昼食に卵や野菜のおかずを足すなど、小さな工夫から取り組めます。

44歳・60歳のあなたが今とるべき対策

まず、健診結果をしまい込んでいないか確認してみてください。

血圧、血糖、コレステロールなどの数値を見直し、再検査や受診を勧められていたら、そのままにしないことが大切です。

2024年の国民健康・栄養調査では、40代の男性の約10人に1人、女性の約16人に1人が、LDL(悪玉)コレステロール160mg/dL以上でした。

また、60代では男性の約5人に1人、女性の約9人に1人が「糖尿病が強く疑われる人」(治療中を含む)に該当しています。

40代は「まだ若いから」、60代は「昔の健診では異常なしだったから」と確認を先送りせず、今の健診結果に目を向けた方がいいかもしれません。

これらの値に影響を与える睡眠不足やお酒の飲み方も見直したいところです。

働く世代は6時間以上を目安に必要な睡眠時間を確保し、朝に休まった感覚があるかも確認しましょう。寝酒や夕方以降のカフェインを控えることも、睡眠を整える工夫になります。

「年齢のせい」と決めつけず、眠っても疲れが取れない状態が続き、生活に支障がある場合は医療機関に相談しましょう。

すでに44歳と60歳の加速ポイントを過ぎてしまった人はどうすれば?

「もう加速ポイントを過ぎたから手遅れ」と考える必要はありません。

運動のメリットは、筋肉だけにとどまらない可能性があります。

41〜59歳の日本人女性を対象とした小規模研究では、週2回、16週間の筋トレに取り組んだ人に、開始前と比べて肌の弾力の改善がみられました。

また、血糖が高めで過体重の人を対象にした糖尿病予防の研究では、60歳以上の参加者でも、食事の見直しと運動を組み合わせて減量を目指した群は、通常の生活指導を受けた群に比べ、約3年間の追跡で2型糖尿病の発症リスクが約7割低かったと報告されています。

44歳・60歳の分子変化そのものを抑えた研究ではありませんが、年齢を重ねてからでも、肌の状態や病気の予防に働きかけられる可能性があるということです。

若い頃と同じ運動量を目指す必要はありません。「今より階段を上りやすくする」など身近な目標を持ち、体力に合わせて少しずつ取り組みましょう。

持病や関節の痛みがある場合は、運動の内容を医師に相談してください。

まとめ

44歳と60歳は研究で注目された年齢ですが、「老化が必ず加速する年齢」と確定したわけではないです。ひとつの目安としておさえておくといいでしょう。

大切なのは、誕生日を怖がることではなく、今の体と生活を見直すことです。

歩く機会を増やす、食事を整える、健診結果を確認する。ひとつでもいいからできることを選び、これからの健康につなげていきましょう。



【参考文献】

1.Shen X, Wang C, Zhou X, et al. Nonlinear dynamics of multi-omics profiles during human aging. Nature Aging. 2024;4:1619–1634

2.厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」関連資料。(推奨シート:成人版)(情報シート:筋力トレーニングについて)

3.厚生労働省 e-ヘルスネット「外食・中食の上手な活用法」。

4.厚生労働省 e-ヘルスネット「特定健康診査の検査項目」。

5.厚生労働省 スマート・ライフ・プロジェクト「寝ても疲れが取れないなら要チェック!あなたの睡眠の質 大丈夫ですか?」。「健康づくりのための睡眠ガイド2023」に基づく解説。

6.厚生労働省.令和6年 国民健康・栄養調査結果の概要.p.14 図2、p.16 図6.2025年12月2日公表。

7.Nishikori S, Yasuda J, Murata K, et al. Resistance training rejuvenates aging skin by reducing circulating inflammatory factors and enhancing dermal extracellular matrices. Scientific Reports. 2023;13:10214.

8.Knowler WC, Barrett-Connor E, Fowler SE, et al. Reduction in the incidence of type 2 diabetes with lifestyle intervention or metformin. New England Journal of Medicine. 2002;346(6):393–403.

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