6月12日は「アレックスのレモネードスタンドデー」――4歳の少女が世界に広げた、小児がん支援の輪【今日は何の日】

この連載では、そんな日をひとつひとつ取り上げ、病気や健康について改めて考えるきっかけをお届けしています。
今日は6月12日、こんな日です。
目次
今日は何の日?
6月12日は「アレックスのレモネードスタンドデー」です。小児がんの治療研究を支援するために、レモネードを販売して寄付金を集める「レモネードスタンド活動」にちなんだ日で、アメリカ発のこの取り組みは、今では日本を含む世界各地に広がっています。
この記念日が生まれた背景
2000年、アメリカに暮らす4歳の女の子、アレックス・スコットさんが自宅の庭先でレモネードスタンドを開きました。
アレックスさんは1996年生まれ。1歳の誕生日を迎える直前に、「神経芽腫(しんけいがしゅ)」という小児がんであることがわかり、幼い頃から治療を続けていました。
そんな彼女が選んだのは、「がんと闘うこどもたちのために、治療薬の研究が進むように」という願いを込めてレモネードを売り、そのお金を病院に寄付するという行動でした。1杯わずか50セント。それでも初日から2,000ドル以上が集まったといいます。
アレックスさんの活動はメディアに取り上げられ、少しずつ全米へと広がっていきました。そして2004年6月12日、アメリカの全50州で一斉にレモネードスタンドが開催されます。アレックスさんはその約2か月後、8歳でその短い生涯を閉じました。しかし彼女の意思は引き継がれ、6月12日は「アレックスのレモネードスタンドデー」として、今も世界各地で活動が続けられています。
日本では2016年に「レモネードスタンド普及協会」が活動を開始。学校の文化祭や地域のお祭り、企業のイベントなどでレモネードスタンドが開かれ、集まった寄付金は特定非営利活動法人・日本小児がん研究グループ(JCCG)に全額寄付されています。なお現在は、2024年10月末よりその活動を「JCCGレモネードスタンド活動ステーション」が引き継いでいます。
小児がんとはどんな病気?
「小児がん」とは、15歳未満の子どもに発症するがんの総称です。神経芽腫や急性リンパ性白血病、急性骨髄性白血病など、さまざまな種類があります。
日本での罹患者数については、情報源によって年間約2,000~2,500人という幅がありますが、決して珍しいとは言えない数字です。小児がんは、子どもの病気による死亡原因としても重要な位置を占めており、その実態はまだ十分に社会に知られていないのが現状です。
また、小児がんは「治れば終わり」ではない場合もあります。
治療を終えた後も、「晩期障害」と呼ばれる後遺症が残ることがあり、学校生活や就職など、社会に出てからも困難を抱えるサバイバーが少なくありません。治療中だけでなく、その後の生活まで含めた継続的な支援が必要とされています。
なぜこの活動が大切なのか
レモネードスタンド活動は、寄付を集めるだけでなく、小児がんについて「知ってもらう」という啓発の意味も持っています。
小児がんの研究が進めば、新しい治療方法や薬の開発につながる可能性があります。しかし研究には資金が必要であり、社会全体の関心と支援が欠かせません。
また、この活動には小児がんのサバイバー自身が主催者や参加者として関わるケースも多く、当事者の声や経験が活動の力になっています。「自分には関係ない話」ではなく、誰もが支援者になれる――そんな間口の広さもこの活動の大きな特徴です。
英語に「If life gives you lemons, make lemonade(人生が酸っぱいレモンをくれるなら、レモネードにしてしまおう)」ということわざがあります。試練をプラスに変えるというこの言葉が、アレックスさんの活動の精神的な背景にもなっています。
まとめ
6月12日は「アレックスのレモネードスタンドデー」。4歳の少女が自宅の庭で始めた小さな活動は、彼女が8歳で亡くなった後も世界中に引き継がれ、今日も続いています。
小児がんへの理解と支援の輪を広げるために、この日を一つのきっかけにしてみてはいかがでしょうか。
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※本記事は特定の病気・症状について一般的な医学情報を解説したものであり、個々の症状や状態に対する診断・治療を保証するものではありません。症状の現れ方・原因・経過には個人差があり、記事内容がすべての方に当てはまるとは限りません。また、本記事の内容は公開日時点の医学知識をもとに作成していますが、ガイドライン・診療方針は変更になる場合があります。
