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40代・50代からでも遅くない?「禁煙」で認知症リスクは下げられるのか

公開日: 2026年09月03日
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「長年たばこを吸ってきたから、今さら禁煙しても遅い」――。そんなふうに考えている人もいるかもしれません。

喫煙はさまざまな健康への悪影響が知られていますが、実は「認知症」とも無関係ではありません。現在では、喫煙は認知症のリスクを高めるとされています。

では、40代、50代まで喫煙を続けてきた人でも、途中から禁煙することに意味はあるのでしょうか。さくらひだまり訪問クリニックの加藤久普院長の監修で解説します。

医師紹介

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加藤 久普院長
〒115-0055
東京都北区赤羽西3丁目26-12 ロッソカンパーナ205
Tel.03-6324-8406

さくらひだまり訪問クリニック院長。東京大学理学部、名古屋大学医学部を卒業後、総合病院で内科や救急などの研鑽を積む。その後、慶應義塾大学精神・神経科学教室にて助教を務め、大学病院や都立松沢病院をはじめとする精神科医療の第一線で豊富な臨床経験を重ねる。さらに複数のクリニックで精神科および内科の訪問診療に深く携わった経験を活かし、東京都北区に当院を開院。現在は心身両面から地域に根ざした訪問診療を行っている。

喫煙は「認知症」のリスクにもなる

半世紀ほど前には、ニコチンには認知症の予防効果があるとされていました。しかし、現在ではこれは完全に否定され、喫煙は認知症のリスクを高めるとされています。

認知症のなかでも「脳血管性認知症」は、脳梗塞や脳出血など、脳の血管の問題によって起こるものです。

動脈硬化を起こす病気が原因となり、高血圧や糖尿病、脂質異常症、そして喫煙など、生活習慣病や生活習慣に関わることが脳血管性認知症になる危険性を高めます。

認知症というと「高齢になってから考える病気」というイメージがあるかもしれませんが、喫煙習慣との関係を考えると、中年期から意識しておきたい問題でもあります。

40代・50代まで吸っていても、禁煙する意味はある?

では、すでに長期間たばこを吸っている場合はどうなのでしょうか。

福岡県久山町で行われた疫学調査では、40代~50代で喫煙していても、その後禁煙した場合、喫煙を継続した場合よりも認知症の発症リスクが低くなるという研究結果が発表されています(※1)。

つまり、「40代、50代まで吸ってしまったから、もう遅い」とは限らないということです。

さらに、宮城県大崎保健所管内の国民健康保険加入者全体を分析した研究では、3年以上禁煙することで、喫煙したことがない人と同等のレベルまで認知症の発症リスクを軽減できる可能性が示されています(※2)。

禁煙による変化は、認知症という観点から見ても期待できるということになります。

※1:Ohara T, et al. "Midlife and Late-Life Smoking and Risk of Dementia in the Community: The Hisayama Study." J Am Geriatr Soc. 2015; 63: 2332-9.
※2:Yukai L et al. "Smoking cessation and incident dementia in elderly Japanese: the Ohsaki Cohort 2006 Study". European Journal of Epidemiology (2020) 35:851-860.

「今さら遅い」とあきらめないことが大切

認知症の予防を考えるうえでは、糖尿病や高血圧などの生活習慣病を予防・管理することも大切です。

そして、生活習慣のなかで見直したいもののひとつが喫煙です。

もちろん、禁煙は早ければ早いほどよいでしょう。しかし、40代、50代まで喫煙を続けていたとしても、その後の禁煙によって認知症の発症リスクが低くなることを示した研究があります。

「長年吸ってきたから、今さらやめても仕方がない」とあきらめる必要はありません。

認知症に限らず、喫煙が健康に悪影響を与えることは明らかです。中年期以降であっても、できるだけ早く禁煙することが大切です。

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※本記事は特定の病気・症状について一般的な医学情報を解説したものであり、個々の症状や状態に対する診断・治療を保証するものではありません。症状の現れ方・原因・経過には個人差があり、記事内容がすべての方に当てはまるとは限りません。また、本記事の内容は公開日時点の医学知識をもとに作成していますが、ガイドライン・診療方針は変更になる場合があります。