【訃報】久米宏さんが「肺がん」で逝去。早期では自覚症状がないことも多い「肺がん」の原因、症状とは?(医師解説)

「肺がん」とはどのようながんなのかについて、病院なび MediQAで過去に掲載した記事「肺がんの原因・症状・治療法と予防のポイントを解説」を再編集のうえ、ご紹介します。
医師紹介
国立国際医療研究センター胸部外科診療科長 および 第一呼吸器外科医長。米国外科専門医(米国外科学会)、呼吸器外科専門医(日本呼吸器外科学会)、外科専門医(日本外科学会)、がん治療認定医(日本がん治療認定医機構)、肺がんCT検診認定医(肺がんCT検診認定機構)、ロボット手術プロクター(日本内視鏡外科学会)、日本小切開・鏡視外科学会評議員。専門分野は呼吸器外科。
目次
【参考記事】肺がんの原因・症状・治療法と予防のポイントを解説
転移しやすく、治りにくいがんの1つである「肺がん」、原因は?
「肺がん」とは肺に悪性の腫瘍ができる疾患です。進行するまで症状がないことも多く、肺でできたがん細胞が血液やリンパ液の流れにのって、ほかの臓器などに転移しやすいことなどから、治りにくいがんの1つとされています。
最大のリスク要因は喫煙です。喫煙年数の長さや、1日の喫煙本数の多さに比例して、肺がんになるリスクが高まります。そのほかには、受動喫煙やアスベスト、PM2.5などの有害物質の吸引、肺疾患(COPD、間質性肺炎、肺結核など)、家族歴(血縁者に肺がん患者がいる)などがあげられます。
なお、喫煙は肺がんに限らず、さまざまな疾患のリスク要因にもなり得るため、禁煙外来を受診するなどして、積極的な禁煙が推奨されます。
「肺がん」の症状にはどのようなものがある?
「肺がん」の主な症状には以下のようなものがありますが、早期では自覚症状がないことも多いです。
■主な症状
- 長引く咳や痰
- 血液の混ざった痰(血痰)
- 胸の痛み
- 息切れ
- 動悸
- 発熱
- 倦怠感
- 体重減少
など
最初に行われる検査は胸部のレントゲン検査です。異常が確認された場合は、CT検査などの追加の画像検査によって、さらに肺の状態を詳しく確認します。
必要に応じて、血液検査や、痰を採取して行う喀痰細胞診などが行われる場合もあります。これらの検査で肺がんが疑われる場合は、気管支鏡と呼ばれる内視鏡を使って、細胞や組織の一部を採取して行う生体検査が行われます。
「肺がん」治療・治療後の注意点について
主な治療は、「外科的治療」「放射線治療」「薬物治療」です。がんの性質や大きさ、進行度などによって、どの治療を行うかが検討されます。複数の治療を組み合わせて行う場合もあります。
●外科的治療
手術によって、腫瘍を取り除く治療です。胸腔鏡を使った内視鏡手術 または 胸部を切開して行う開胸手術があります。
腫瘍のある片側の肺をすべて取り除く方法や、肺の一部を取り除く方法などがあります。すでにがんが周辺部位やリンパ節などに転移 または 転移する可能性がある場合は、それらの部分も一緒に切除する場合があります。
●放射線治療
腫瘍のあるところに向けて放射線を照射する治療です。がんが進行している場合や、腫瘍のある範囲が広い場合など、外科的治療が難しい場合に検討されます。また、化学療法(抗がん剤)と組み合わせた「化学放射線療法」として行われることや、再発や転移を防ぐ目的で、外科的治療と組み合わせて行われる場合(術前導入療法)もあります。
●薬物治療
抗がん剤や分子標的薬、免疫チェックポイント阻害薬を使った治療です。複数の種類の薬を組み合わせて使われることもあります。がんが進行している場合や、腫瘍のある範囲が広い場合など、外科的治療が難しい場合に検討されます。また、放射線治療と組み合わせた「化学放射線療法」として行われることや、再発や転移を防ぐ目的で、外科的治療と組み合わせて行われる場合(術前導入療法/術後補助化学療法)もあります。
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※本記事は特定の病気について一般的な医学情報を解説したものであり、個々の症状や状態に対する診断・治療を保証するものではありません。症状の現れ方・原因・経過には個人差があり、記事内容がすべての方に当てはまるとは限りません。また、本記事の内容は公開日時点の医学知識をもとに作成していますが、ガイドライン・診療方針は変更になる場合があります。

